Nov 17, 2011

Lufwaffe Ace: アルフレート・リンデンベルガー(Alfred Lindenberger)

小説で主人公の亡き伯父さんの話がちらっと出るのですが、 伯父さんは第一次世界大戦のパイロットで戦死したということになっています。勝手につけた名前だけれど、ドイツ名だから本当にアルフレートさんという名前のパイロットはいないかしらと探してみたところ、アルフレート・リンデンベルガーさんという方を発見。リンデンベルガーってすごい偶然!
しかし、肖像写真は発見できず。情報はとても少なく、生年月日さえ分かりませんでした。
別の掲示板(英語)で判明しました。(以下に追加します)


第2戦闘機中隊(Jagdstaffel 2)左から:
アルフレート・フライ(Alfred Frey)アルフレート・リンデンベルガーAlfred Lindenberger)オットー・レフラー(Otto Löffler)ヴィルヘルム・ズーラー(Wilhelm Suer 葉巻を持っている)ミーネレック(Mynereck 完全に隠れている)ゲルハルト・バッセンゲ(Gerhard Bassenge)エ-ベルハルト・フォン・グーデンベルク(Eberhard von Gudenberg)エルンスト・ボルマン(Ernst Bormann 杖を持っている)カール・ボレ(Carl Bolle)ヘルマン・フロムヘルツ(Hermann Frommherz)ヨハン・ヘームゾート(Johann Heemsoth)


仏グドランクール=レ=ピエルポン(Goudelancourt-lès-Pierrepont)の離着陸場
飛行機の上: クルト・イェンチ(Kurt Jentsch)とリンデンベルガー
左から: グロート(Groth)レピン(Leppin)ガーデルマン(Gondermann)フリック(Flick)ハルトフィールト(Hartfield)カンツラー(Kanzler)シュモール(Schmoll)ゾルゲ(Sorge)フォン・フーゴ(von Hugo)

Alfred Lindenberger(Link)
アルフレート・リンデンベルガー Alfred Lindenberger
(1897年4月22日シュトゥットガルト‐1973年6月30日ニュルティンゲン)

リンデンベルガーさんは12機を撃墜したといわれる第一次世界大戦のエースパイロット。第二次世界大戦でも4機撃墜したらしいです。第一次大戦ではアルバトロスDVとフォッカーD. VIIに、第二次世界大戦ではメッサーシュミットBf109に搭乗。第一次大戦での最終階級は少尉、第二次大戦では少佐。

1915年に空軍へ。第234飛行分遣隊(FA 234 砲兵)の砲手でしたが、優秀なパイロットだったクルト・イェンチと組み、1917年5月29日にスパッド(SPAD)を、10月にスパッド2機を撃墜。パイロットの訓練を受けた後、1918年5月に第2戦闘機中隊へ配属されました。
1918年5月30日~11月1日にはフォッカーD.VIIに乗り、9機を落とします。

時代は飛んで1944年6月、リンデンベルガー少佐は第3戦闘航空団(JG 3)に就き、1945年2月まで第300戦闘航空団(JG 300)で防空任務に就く。つまり、ハヨ・ヘルマンのワイルド・サウ(野豚)でも戦っていたんですね~!まさかここで野豚に行き着くとは思わなかったです。
しかも、リンデンベルガーさんは1944年6月~9月28日まで第Ⅱ飛行隊(II./JG 300) の飛行隊長でした。

1944年10月には新しい戦闘機や未熟なパイロットのために、リンデンベルガーさんは僚機として殆どの出撃に参加します。
ちょっと前の1944年9月28日、P51sに撃墜されて負傷する前にはヒルデスハイム上空(ニーダーザクセン州南部)でB-17と、クヴェトリンブルク近くのP-51ムスタングを仕留め、ポーランド上空の15回目の空襲の間、1944年12月17日に2機のB-24を撃墜。このように、リンデンベルガーさんは両大戦で16機を撃墜しました。


【その他の情報】

掲示板からご紹介します。

「リンデンベルガーは私の叔父の旧友であり、叔父は彼がその日に3機撃墜したと主張した1944年後半に書いた手紙のコピーを持っている」

「9月28日のマイクロフィルムをチェックしたら、爆撃機ではなくムスタングだった!」

「彼は第一次世界大戦のエースだっただけでなく、第二次世界大戦では飛行隊の指揮官を務め、アドルフ・ガーランドの第44戦闘団(Jagdverband 44)のメンバーだった。そこではMe 262に乗っていた。戦後はMe 262の飛行技術をアメリカ人に教えるため、アメリカへ連れて来られた」

「面白い。リンデンベルガーがJV44のメンバーとは。でも、パイロットとしてではない。1945年4月27日の有名なグトブスキー紙(Gutowski-paper)では、少なくともパイロットとして特定されていない」

「リンデンベルガーはJV44の「無名」のパイロットの一人だ。1945年からの彼自身の執筆では自身がJV44のパイロットだったと書き、アメリカでMe262を飛ばすためにアメリカのパイロットを訓練したと述べた。アメリカで研修パイロットになるためには、事前に262を飛ばさなければならなかった」


【第一次世界大戦でのエースランキング

1位 マンフレート・フォン・リヒトホーフェン男爵 ドイツ 80機
2位 ルネ・フォンク フランス 75機
3位 ビリー・ビショップ カナダ 72機
4位 エルンスト・ウーデット ドイツ 62機
5位 ミック・マノック イギリス 61機


14位 ヴェルナー・フォス ドイツ 48機


25位 オズワルト・ベルケ ドイツ 40機


28位 ロタール・フォン・リヒトホーフェン男爵 ドイツ 40機


38位 カール・ボレ ドイツ 36機


57位 クルト・ヴォルフ ドイツ 33機


137位 ヘルマン・ゲーリング ドイツ 22機


155位 フリードリヒ・フリードリヒス ドイツ 21機


442位 アルフレート・リンデンベルガー 12機
※155位のエース、野比のび太のような名前だったのでつい抜粋(汗)


【受章歴】

一級鉄十字章、二級鉄十字章、あとは不明。
戦闘団の部隊長リストより II / JG 300の歴代指揮官】
●不明
●Kurd Peters大尉 11.43 - 29.6.44
●アルフレート・リンデンベルガー少佐 6.44 - 28.9.44
●不明
●Waldemar Radener大尉 23.2.45 - 16.4.45
●Karl-Heinz Dietsche大尉 16.4.45 - 8.5.45


【機体】

Alfred Lindenberger's Fokker D.VII by James Dickieより
「オスプレイ本「Fokker D.VII Aces of WWI」でカラープロファイルの影響を受け、リンデンベルガーのフォッカーの写真を探したら本のカラープロファイルが殆ど間違っていると分かった。まあとにかく、専門家だって間違うでしょう? 正しい色設計でそれを造った後、オスプレイ本「Jagdstaffel 2 Boelcke」の後書のプロフィールが修正されたのを見て、私は満足した」
とおっしゃっている方(笑)の作った模型の写真です。


【戦歴】

(撃墜№・年月・時刻・部隊・敵の機種・戦地・高度/場所・記録/証言者・所属 の順)

ドイツ帝国軍航空隊(Luftstreitkräfte)
1 1917年5月29日 - 第234飛行分遣隊(FA 234)SPAD Cerny
2 1917年10月2日 -  〃 SPAD N of Soupir
3 1917年10月21日 -  〃 SPAD Braucourt-Fresnes
4 1918年5月30日 - 第2戦闘機中隊(Jagdstaffel 2)SPAD Bréguet 14 Villers-Cotterêts
5 1918年6月1日 -  〃 SPAD Priez
6 1918年6月18日 -  〃 SPAD Moulin sous Touvent
7 1918年8月20日 -  〃 AR2 W of Champs
8 1918年8月31日 -  〃 R.E.8 Haynecourt
9 1918年9月3日 -  〃 Bristol F.2b Combles
10 1918年9月6日 -  〃 Sopwith Camel (D9484) Lagnicourt
11 1918年10月30日 -  〃 S.E.5a Harchies
12 1918年11月1日 -  〃 S.E.5a SW of Harchies

ドイツ空軍(Luftwaffe)
13 1944年9月28日 12:41 第300戦闘航空団第Ⅱ飛行隊 B-17 Hildesheim/Salzgitter 8000m 
Elze/Salzgitter C.2027/II, Anerk: Nr.9 Lorant/Goyat, JG 300, II
14 〃 12:55 〃 Mustang Quedlingburg北北東 500m
C.2027/II, Anerk: Nr.10 Lorant/Goyat, JG 300, II
15 1944年12月17日 11:55 〃 B-24 Olmutz 7900m
Olmütz C.2027/II, Anerk: Nr.? Lorant/Goyat, JG 300, II
16 〃 11:57 〃 B-24 〃 7800m
Olmütz C.2027/II, Anerk: Nr.? Lorant/Goyat, JG 300, II
今のところ、こんな感じです。


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